GEヘルスケアグループの日本法人であるGE横河メディカルシステム株式会社(本社:東京都日野市、社長:熊谷昭彦)は4月3日(木)から、GE社製フルデジタルマンモグラフィ(乳房X線撮影装置)「Senographe」シリーズの最上位機種を2製品発売します。今回市場投入するのは、乳がん検診専用装置「Senographe DS Depister(セノグラフ・ディーエス・デピスティ)」と、乳がんの精密検査で行うバイオプシー(穿刺)※1のためのステレオ撮影機能※2を備えた「Senographe DS LaVerite(セノグラフ・ディーエス・ラベリテ)」です。
※1 バイオプシー(穿刺)とは、診断で疑わしい病変部が見つかった際に、その細胞や組織を採取して行う精密検査のこと。
※2 ステレオ撮影とは、マンモグラフィを用いてバイオプシーを行うための撮影法。乳房を角度を変えて2方向から撮影し、穿刺するための正確な病変位置を割り出す。
Senographe DS Depisterは、世界初のフラットパネル型デジタルディテクタ(検出器)を搭載したフルデジタルマンモグラフィである「Senograph 2000D」の上位機種、Senographe DS LaVeriteは日本初のバイオプシー機能を備えたデジタルマンモグラフィ「Senographe DS」の上位機種。両装置の最大の特長は、検査効率向上や保存可能画像枚数の増加など、今後のマンモグラフィ検診の件数アップに対応した機能を備えていることです。
日本の対象人口(40~84歳の日本人女性約3,500万人)のマンモグラフィ検診率は2003年の2.7%から2005年には12.3%と飛躍的に向上してきましたが、欧米の70~80%に比べるとまだまだ低く、国内で稼働しているマンモグラフィ数も、アナログとデジタル装置を合わせてもわずか4,500台に過ぎません(『月刊新医療』調査)。厚生労働省が2010年までに検診率を50%にするという目標を掲げていますが、この目標を達成するためには、4,500台すべてが一日平均15件の検診を週5日フルにこなして丸一年かかる計算です。装置の機能や医療施設の体制が個々に違うため、今後さらに検診率をアップするためには、一台当たりの検診件数の大幅な伸びが不可欠であり、そのためには高精細画像の撮影だけでなく、検査のスピードアップなどの効率性向上や大容量のハードディスクなどトータルなマンモグラフィの機能向上が必要となります。また検診率向上に伴って、バイオプシーの実施回数も確実に増加することから、そのスピード向上も望まれています。
Senographe DS DepisterとSenographe DS LaVeriteはワークステーションを改良することにより、、これまでスピードに定評のあった自社のデジタルマンモグラフィと比較し、撮影後のモニタへの画像表示時間、およびばく射間隔の短縮を実現。これにより、一人当たりの検診時間が平均20%削減されることを期待しています。
またSenographe DS DepisterとSenographe DS LaVeriteはともに、エルゴノミクス(人間工学)に基づく電動駆動式の撮影台を採用しています。ボタン一つで撮影時の位置決めが容易にできるようになるため、撮影者が常に受診者と向き合いながらの検診が可能になり、撮影時間の短縮だけでなく受診者の不安感の軽減に寄与します。
さらに、両装置ではワークステーションのハードディスク容量を250GBに増やし、最大2万5,000枚(従来は最大8,000枚)までの画像保存を可能にしています。
Senographe DS DepisterとSenographe DS LaVeriteは画質の面でも一段と向上を図っています。両装置ともに、乳房を透過したX線を有効に検出し、画像のノイズを増幅することなく、コントラスト分解能を高めるデータ処理 Fine View(ファインビュー)を搭載。ディテクタから画像表示システムまでのトータルシステムを自社開発している当社ならではの優位性を生かした同機能により、さらなる高精細画像の撮影を実現、微細石灰化陰影など乳腺内の微細構造をよりシャープに描出可能です。
また両装置は、左右の乳房画像をコンピューターが自動解析し、病変の疑いがある特徴を画面上で示すことで画像読影を補助するコンピューター検出支援ソフトウェア「CAD(シーエイディー)」(2004年1月発売)をオプションで搭載できます。同CADを使用することで、読影医は乳がんの見落としを削減することができるようになり、より迅速かつ正確な読影が可能になります。
Senographe DS LaVeriteでは、縦横両方向からの乳房撮影が可能なため(現在、当社製デジタルマンモグラフィのみ対応)、よりアクセスしやすい方向から、また患者様にとってより傷の目立たない方向からの穿刺が可能です。また、画像表示時間やばく射間隔がさらに改善されたことで、ステレオ撮影で2回X線をばく射する場合においても、一回あたりの撮影時間は10秒と非常にスピーディに検査を行え、受診者の負担軽減につながります。また、同装置には側臥位に対応したベッド「DBIテーブル」をオプションで搭載可能です。横になったときに安定しやすい側臥位の状態でバイオプシーを実施することができるため、受診者の苦痛を最大限に抑えられるとともに、体の動きの抑制による検査時間の短縮を実現します。
当社のフルデジタルマンモグラフィ「Senographe」シリーズは、2000年に世界初のフラットパネル型デジタルディテクタ(検出器)を搭載した「Senographe 2000D」、2004年に日本初のバイオプシー機能を備えたハイエンド機種「Senographe DS(セノグラフ・ディーエス)」を発売。最近では特にハイエンド機種の需要が伸びており、同シリーズは2008年3月現在、大学病院および地域の基幹病院などを中心に国内で約全250台が稼働しています。当社のデジタルマンモグラフィの市場シェアは約8割と業界トップを誇っており、同市場は本年4月の診療報酬の改定によるCR加算の廃止とフィルムレス加算の増額に伴い一段と拡大することが見込まれています。
常に最先端の技術で日本のデジタルマンモグラフィ市場をリードしてきた当社は、Senographe DS Depisterを乳がん検診専用装置の最上位機種、Senographe DS LaVeriteをバイオプシー検査対応装置の最上位機種として位置づけ、今回世界に先駆けて国内市場に導入します。両装置をマンモグラフィを新規導入予定の医療機関向けに販売するとともに、現在デジタルマンモグラフィを保有する医療機関の買い増しや買い替え、ならびにアナログのマンモグラフィを保有する医療機関の買い替え需要に対応することで、当社はデジタルマンモグラフィ市場におけるトップの地位を確固たるものにすることを狙います。
当社は「すこやかな女性の暮らしを支援する企業」として、乳がんの啓発活動に積極的に取り組んでいます。社員向けの乳がん啓発セミナーを開催したり、2005年度から30歳以上の全女性社員にマンモグラフィと超音波を併用した乳がん検診を会社負担によって実施した結果、現在では対象社員のマンモグラフィ検診率は7割を超えています。昨年からは当社のみならず、日本のGEグループに勤める社員を対象に、セミナーと無料検診を実施し、日本のGEグループ全体でマンモグラフィ検診率の向上を目指しています。
心臓病疾患や乳房撮影、超音波撮影を含む幅広い撮影システムの開発など、GEヘルスケアは100年以上にわたり女性の健康に取り組んできました。2000年からは、「herSource(ハーソース)」の名のもと、世界中の患者や医療従事者に女性のヘルスケアに関する情報提供ならびに啓発活動を行っています。当社でもherSource活動を通じて女性の健康促進に役立つ情報を提供し、女性の健やかな暮らしを応援しており、その一環として乳がんの啓発活動に取り組んでいます。herSourceのホームページアドレスはwww.hersource-jp.com。
日本人女性が最も多くかかるがんである乳がんの罹患率は年々上昇し、現在では18人に一人の女性が乳がんを患っていると言われています(放射線医学総合研究所 飯沼武 名誉研究員 試算データ)。乳がんは早期に発見し治療すれば5年生存率はほぼ100%となりますが、欧米でのトレンドに反して過去数年、日本では乳がんで亡くなる女性の数は増加しており、一昨年では1万人以上の女性が乳がんで命を落としています。
過去数年、厚生労働省や民間企業が乳がんの認知やマンモグラフィ検診を積極的に推進したり、政府が2008年度の概算要求案で、乳がん検診後の精密検査の精度向上を図り、早期治療につなげるために「乳癌用マンモコイル緊急整備事業」として8億7千万円の予算を内示するなど、現在マンモグラフィの検診率向上に向けて政官民一体となって取り組んでいます。
新発売2機種一覧
| 製品名 |
希望小売価格 |
初年度販売目標台数 |
発売日 |
医療機器認証番号 |
| Senographe DS Depister |
1億円 |
35台 |
2008年4月3日 |
21600BZY00218000 |
| Senographe DS LaVerite |
1億2,000万円 |
35台 |
2008年4月3日 |
21600BZY00218000 |
GE横河メディカルシステム株式会社は、CT(全身用コンピュータ断層撮影装置)、MR(磁気共鳴断層撮影装置)、超音波診断装置(US)、骨密度測定装置、X線撮影装置、核医学診断装置、PET(Positron Emission Tomography)とCTを組み合わせたPET-CT、患者モニタ、画像ネットワークシステムおよび麻酔器等の販売・サービスを提供する医療用画像診断装置の主力メーカー。米ゼネラル・エレクトリック(GE)のヘルスケア事業部門であるGEヘルスケア(売上高:170億ドル)の世界三極体制(北米・日本・インターナショナル)の一極を担っています。外資系画像診断装置メーカーとして唯一、国内にCT、MR、USおよびプローブの開発・製造拠点を持ち、最先端の技術や製品を日本から全世界に発信しています。現在、"Early Health"のビジョンを掲げ、発病前の兆候発見や個々人の遺伝性素因に合わせた予防医療のデザインなど、画像診断技術とバイオ科学の進化と融合を進めています。特に「悪性腫瘍」、「循環器系疾患」、「ウィメンズヘルスケア」の3分野を重点ケアエリアと位置づけ、複数の製品・技術の多面的なアプローチにより病気の早期発見・早期診断をサポートしています。設立は1982年、日本国内に事業所を53カ所展開。2008年1月1日現在の社員数は1,702名、2006会計年度(2006年1月~12月)の総売上は約1,530億円。