解説高齢化が急速に進む中、認知症の発症は増加の一途をたどっており、現在の認知症高齢者数は約170万人、2015年には250万人に達するとも言われています(厚生労働省 2002年9月推計値)。また、65歳未満で発症する若年性認知症の患者数も10万人に上るとの推計もあります。 認知症は現在、日本を含む全世界の医療関係者がその発生メカニズムや治療方法などについて、精力的な研究を重ねているほか、医療現場においても日夜懸命な努力がなされていますが、残念ながらまだ克服には至っていない病気です。そのため、一度発症したら、自分自身はもちろんのこと、家族や地域社会、医療従事者などの関係者が協力して、患者と向き合い、共存していくことが不可欠となります。 根治が難しい認知症ですが、がんなどと同様に「早期発見」が有効と言われています。現在では、画像診断装置の進歩により、医療機器による早期発見も実現しつつあります。また、進行を遅らせる薬や現在開発されている根本治療薬も、早期発見に伴う早い段階での処方が有効であると言われ始めました。早期の適切なリハビリやケアは、患者のQOL(生活の質)向上とともに、介護者の負担軽減にもつながると期待されています。 その反面、認知症は自分で気づくことが難しい病気でもあります。そこで、大切な人の不安を和らげ、QOLを確保するためには、早期発見に向けた社会全体での取り組みが重要になってくるのではないでしょうか?家族や地域社会の正しい理解や温かい手助け、医療機器や薬の開発ならびに日々の医療現場での支援、そして対策支援事業などの行政のサポート − 様々なレベルでの積極的な対応が早期発見に貢献するのです。 |
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